FF以外のオズ本

オズの「公式」ストーリー４０冊以外にもオズストーリーはたくさんあります。その中から、このページでは私が読んだ作品の内容と感想をまとめてあります。タイトルの前のNoは私の読んだ順で、特に意味はありません。

（内容）
オズファンでもあるハリウッドの有名プロデューサーの招待を受けて、ドロシーとかかし、ブリキの木樵りの３人がニューヨークに向けて出発。とはいうのものの、オズからニューヨークにやってくるのはなかなか大変なことのようで・・。ムシノスケ教授の計算によって示されたニューヨークとのワープポイントまで、まずはオズ国内を旅する一行。相変わらずいろんな村や国を訪れては騒動を起こしたり、巻き込まれたり。
そして、約１００年ぶりにアメリカに帰ってきたドロシーたちを待ちうける陰謀。ドロシーたちの運命やいかに。

（感想）★★★☆☆
オズの面々の他にもいろんな話（アリス、ホームズなど）の登場人物がでてきて、楽しく読み進められます。
おとぎの国オズの世界の住人が、犯罪の渦巻く現実の世界のニューヨークを見てどんな風に感じるのかどんなふうに過ごすのか、なかなか興味深いと思いませんか？オズマやグリンダが電話やEメールを使うのにはちょっと抵抗がありましたが、まあオズもそれなりにすすんでいる、ということなのでしょう。
全体的に甘ーい雰囲気がします。何もかもうまくいきすぎのような・・・。まあでも「安心して」読める一冊ではあります。
作者のMartin　Gardnerはオズのヒストリアンとしてもなかなか知られている人のようです。

（内容）
悪い西の魔女の一生が描かれています。生まれついての緑の肌のせいで、親からも充分に愛されずに少女期をおくったエルファバは、しかし聡明に育ち、ギリキンの大学に入学します。そこで軽薄なお嬢様グリンダのルームメイトとなり、反発し合いながらも友情を育む二人。気球に乗ってオズにやってきたウィザードの専制政治を抑えるべく、地下組織の一員となるエルファバ。恋をし、出産をし、・・・そして、いつのまにか、「西の悪い魔女」と呼ばれるようになって・・・。

（感想）★★★★☆
オズが「おとぎの国」ではなく、政治も経済もある「普通の国」として描かれていて、とても面白かったです。あの西の悪い魔女にこんな人生があったとは・・・オズファンなら一度は読んで欲しい一冊です。魅力的なエルファバをいつのまにか応援してしまっているはず。感想は星５つにしようかと思いましたが、一つ減らして４つにした理由は、その長さ！６７２ページもあります。最初の方は楽しんで読んでいましたが、だんだん話も暗くなっていくし・・・最後がハッピーエンドでないことはオズファンにはわかっていますしね。エルファバの虜になっていただけにちょっとつらかったです。

（内容）
みなしごとなってカンザスのエムおばさんに引き取られたドロシー。今までとはあまりに違う生活になじめず、耐え切れず、嘆き、反発し、周りから浮き上がり、精神的に追い詰められていく。若い代用教員のボームがただ一人、ドロシーの心の叫びに気づくが、救えないまま、学校を去ってしまう。彼はせめてもの償いに、ドロシーを元気いっぱいの明るい女の子として主人公にした「オズの魔法使い」という小説を書く。やがて人気の出たその作品は映画化され、大成功を収めるが、そうとも知らず、ドロシー本人は老人ホームに収容されたまま、その不幸な生涯を閉じる。

（感想）★★★☆☆
私の好みではないけれど、文学的にはこういうのが「よし」とされるのかもなー、というところで、真ん中とって星３つにしてみました。最初読んだときは、ドロシーがエムおばさんやヘンリーおじさんに虐待されているのだと思い、読むのがつらくて途中で投げ出してしまっていたのですが、今回読み直してみて、最後まで読んでみて、そうじゃなかったんじゃない？という感想を持ちました。エムおばさんが、なんだか「赤毛のアン」のマリラに重なって見えました。アンとマリラはあんなに仲良くなれたのに、ドロシーとエムおばさんがそうなれなかったのは、でも、ほんの少しの違いだけだったんじゃないかしら？ドロシーがああいう人生しか送れなかったのは、誰かのせいというわけではなくて、確かに、みんな少しずつ悪いといえば悪いけど、そうするのも仕方がないとうなずける部分もないわけじゃないし…、だからこそ余計に悲しいんでしょうね。

（内容）
j準公式ストーリー８冊のうちの一つ。短編集です。「臆病ライオンと腹ペコタイガー」「ドロシーとトト」「オズマと魔法使い」「チクタクとノーム王」「カボチャ頭のジャックと木挽き台の馬」「かかしとブリキの木樵り」のペアがそれぞれちょっとした事件に巻きこまれます。

（感想）★★★☆☆
それぞれのお話が本当に「短」編です。でもオズの国の住人の日常生活がのぞけたようで、なかなか楽しかったです。何も事件がないときって、みんなこんなふうに暮らしているんだなあって感じ。

（内容）
公式４０作品の後に続く作品。（４３番目くらいだったかな？）100年の眠りから覚めた＜南の悪い魔女＞Singra。仲のよかった＜東の悪い魔女＞と＜西の悪い魔女＞がドロシーという少女によって退治されてしまったことを知り、嘆き悲しむ。ドロシーへの復讐を心に誓い、早速魔法の薬を作る。薬を持って＜エメラルドの都＞についたSingraは一人の少女を見つけ、言葉巧みに秘薬を飲ませる。Singraの思惑通り、少女は緑のチーズに変身するが、なんとそこへドロシーが！チーズになった少女はトロットだったのだ。驚いたSingraは緑のチーズを持って逃走。ドロシーはねずみのPercyと後を追う。

（感想）★★★★☆
Singraの目覚めの場面から始まるせいか、ついついSingra側に立って読んでしまいました。完璧なオズマ、絶対的なグリンダ、勇気と行動力のあるドロシーに、100年のブランクがあるSingraがどう立ち向かっていくのか…最初から「そんなのムリでしょう」感がある中、なんとか必死にがんばるSingraがちょっとかわいかったりして。(^^;)しかし、挿絵のSingraのはかなり気持ち悪いです。でもこれで＜南の悪い魔女＞も登場…後残る＜北の悪い魔女＞は…やっぱりモンビ？？

（内容）
これまた有名な作品。誰もが年を取らないはずのオズなのに、その魔法がとけて、みんなが年を取り始めた。助言を求めてグリンダの城を訪ねたオズマは、＜魔法の本＞の記述をヒントに、原因を探るため、また元のオズに戻すため、Parrot-Oxの背に乗って過去にさかのぼる。過去で出会った老人から、自分の先祖がとんでもなくひどい統治者であることを知らされたり、ふとしたことからオズの歴史を変えてしまったり、一人奮闘するオズマ。無事にオズを戻して元の世界に戻れるのか。

（感想）★★★★☆
面白かったです。オズマが主人公となって一人でがんばります。スーパーお姫様のオズマがあれこれ悩んだり迷ったり困ったり。なかなか人間らしくて高感度アップです。(^^)でもオズマには気高くいつも自信たっぷりでいてほしかったという気も。時間旅行のお話なのでちょっとしたSF気分も味わえます。最後はどう解決するのか、楽しみながら読み進められる１冊だと思います。

THE FAMOUS FORTY以外のオズストーリー